どうして?人体の不思議~膝痛~

パノラマ新道の下りで受難

  重さ20㌔超の60㍑ザックを背負い、北アルプス・涸沢のテント場で2泊、北穂高岳に登頂しての帰りの2012年10月上旬のことでした。パノラマ新道経由で眺めのよい「屏風の耳」に立ち寄り、下山を始めたところ、左脚の膝が突っ張って曲げづらくなりました。痛みもありました。

 下山して2日後、痛みとはれがひどいため整形外科を受診。医者から「膝の関節の軟骨がすり減っていて、骨と骨のすき間が狭くなっている」「関節が炎症を起こしており、水が増えてはれた」という説明を受け、“水”を注射器で抜くとともに「ヒアルロン酸」を注射されました。

 「今後は、山行の前にヒアルロン酸を注射していくといいよ」「筋肉を鍛えるためにふだんから、ザックを背負って片足立ちを寝る前にするといい」と助言を受けました。実行はしていませんが。ところで……

 

どうしてはれるの? 水を抜くってなに?

  膝の関節はどうなっているのかというと、太ももの骨(大腿骨)とスネの骨(けい骨)が向き合っていて、その間にある「軟骨」には、膝に加わる衝撃を吸収する役割があります。また、関節が滑らかに動くように潤滑油の役割を果たす「関節液」という液体で満たされており、関節液の主成分は「ヒアルロン酸」なんです。

 ところが下山の時に膝関節に強いチカラが長時間加わると、軟骨や関節内の組織が傷ついて「炎症」を起こしてしまいます。すると、膝関節の関節液をつくる細胞(滑膜細胞)が、刺激に対して体を守ろうとして関節液をたくさんつくってしまうんです。これが「膝がはれた状態」で、「膝に水がたまった状態」です。

 炎症が起きている関節液には、もう関節を保護する作用がなくなってしまい、抜き取らないと炎症は改善されないんです。

 

どう対処するの?

  膝関節の痛みを抑えるには、ヒアルロン酸を関節内に直接、注射する方法が一般的に採られています。私の場合もそうでした。ヒアルロン酸には、すり減ったり傷ついた軟骨の表面を覆って滑らかにする効能があるのです。

 

膝を痛めないためにはどうする?

 ストックの使用がよいようです。ストックを使えば、脚にかかる力を分散できるからです。

 私もこのトラブル以降、涸沢からパノラマ新道経由で上高地に下山する計画の時には、ストックを持っていくようにしています。ふだんは筋トレのためにストックは使いませんが――。

 

 

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パノラマ新道脇の前穂高岳・屏風の耳」