どうして?人体の不思議~脱水症状③おしっこの色

f:id:alps6717:20190501153558j:plain

奥穂高岳山頂から望むジャンダルム~登山者も

 尿の原料は血液!

 

 山登りを始めて間もないころのこと。一生懸命歩いて汗をかき、尿意を催して用を足したところ、色が茶色だったためにたいへん驚いたことを覚えています。ふだんは薄い黄色ですから、どうしちゃったんだろう、と。あの時は心配しました。

 さて、その「尿」ですが、どこで生まれるのでしょうか。

 答えは「血液」なんですね。

 血液は、その成分によって固体部分の赤血球、白血球、血小板の3種類と、液体部分の血漿(けっしょう)に分けられます。この血液の仕事は2つ。1つは、小腸で吸収した食物の栄養素と肺で吸った空気から得る酸素を、全身の細胞に届けるということ。もう1つは、筋肉や内臓の組織のタンパク質が分解されて出てきた老廃物を受け取って、腎臓に運び込むこと。この腎臓で血液が「ろ過」されて、尿ができるわけです。

 

尿の色はなぜ黄色なの?

 ところで、尿の色はどうしてあの色なのでしょうか。尿の色は、「ヘモグロビン」というタンパク質に由来しているんです。というのは、ヘモグロビンはもともと赤血球の中にあって、鉄分とタンパク質から成っています。このヘモグロビンが酸素と結合すると赤くなるんです。ですから赤血球は赤いわけです。もっと言うと、血液が赤くみえるのは、ヘモグロビンのためです。

 その赤血球の寿命は、約120日。寿命を迎えると、脾臓(ひぞう)で壊されます。その時、ヘモグロビンも一緒に壊され、ビリルビンとなります。ビリルビンは血流に乗って肝臓に運ばれ、さらには腸に入って「便」になるのですが、一部は血液中に再吸収されて「腎臓」で「ウロクロム」という物質に変わります。

 このウロクロムが“おしっこ”として放出されるのですが、ウロクロムの色が黄色のため、尿が黄色に見えるわけです。

 

 ウロクロムの1日あたりの生成量はほぼ一定です。このため、大量に汗をかいて、体から水分と電解質が減っていれば、ウロクロムが濃縮されて尿の色が茶色っぽく見えるというわけです。

 

 つまり、尿の色が濃い黄色や茶色の時は脱水状態、ということです。

 こういう時は電解質の入った水分をタップリ飲むこと。そうすれば、じきに尿の色が無色に近づきます。何度も私、経験していますが大丈夫です。