紅葉が進む東京都心の日比谷公園 (2020年11月19日午後撮影)
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登山をいつまでも続けるために体を点検しておこうと年1回、日帰りの人間ドックに入ってきましたが、2年ほど前にショックを受けました。「身長」です。
前年より背が低くなっていたのです。
縮み続ける身長
自分の身長は「170」ちょっとだ、と20歳以降、認識してきました。
それが、2018年秋に人間ドックに入った時、170を切って「169.8㌢」でした。思わず、「この計測器、狂ってない?」と口走ったほどショックでした。
帰宅して過去のデータを引っ張り出してみると、その前年は169.9センチ、さらにさかのぼると170.2センチ、170.3センチ、170.4センチ。
少しずつ、縮んでいました。
椎間板(ついかんばん)のつぶれが主な原因
あれこれ調べてみると、どうやら背骨の椎間板が年を取るにつれてつぶれていくことが原因であることが分かりました。どうしようもないんですね。
椎間板について
背骨(専門用語では「脊柱(せきちゅう)」と呼ぶ)は、頭と骨盤の間に24個の骨が連なってできています。1つひとつの骨を「脊椎(せきつい)」と言います。
「脊椎」はさらに場所によって別の名前て呼ばれることがあって、
首のあたりの7個の脊椎は「頸椎(けいつい)、
胸の12個の脊椎を「胸椎(きょうつい)、
腰のあたりの5個を「腰椎(ようつい)」と言います。
「椎間板」は脊椎と脊椎の間にある軟骨です。クッションの役割を果たしています。椎間板と脊椎が交互に積み重なて、1本の背骨になっているわけです。
「教えて、ドクター!腰・首・膝の病気」から図の一部を引用し加工
椎間板は、中央部分に髄核(ずいかく)があり、それを取り囲むようにコラーゲンを含んだ繊維輪(せんいりん)があって、この2つの組織で形成されています。
髄核(ずいかく)は本来、水分で満たされていますが、年を取るにつれて繊維輪(せんいりん)に亀裂が入るために水分が漏れ出してついにはなくなってしまい、椎間板はつぶれた状態になるのです。老化です。
残念なことに、この椎間板には「血管」が通っていないために小腸で吸収した栄養素が届くことはなく、10歳代後半から老化が進むといいます。修復しにくい組織のようです。
身長が加齢によって低くなっていくのは、椎間板がつぶれるためであり、椎間板がなくなることによってもたらされる、どうしようもないことのようです。
とはいえ、なんとかならないのでしょうか。
対策は若いうちに筋肉をつけること
身長が縮んでいくのは、加齢によって背骨を支えている背筋や腹筋が衰えて、背中が丸くなってくることも原因の1つのようです。
だから老化の進行を遅らせるために、20歳代、30歳代のうちに体を鍛えて筋肉をつけておくとことが大切、という研究者もいます。