北穂高岳で味わう至福のひと時

標高3000㍍の北アルプスに登っていたころの写真記録、国内外の旅行、反戦平和への思いなどを備忘録として載せています。

ウォーキングでポッコリお腹が凹むって、ホントかしら?

 NHKテレビの政治解説は、私と肌合いが違うので嫌いですが、健康情報番組とドキュメンタリー番組は好きです。

 先日、ためになる番組をみました。

 お腹をへこませながらウォーキングを何日か続けると、ウエストが細くなる、というのです。

 

 なにせ、むかし買ったビジネススーツのズボンが、ここ数年で次々とウエストがきつくて、はけなくなっています。悲惨です。奥さんは目を三角にしています。それだけに番組を食い入るようにみました。

 「フムフム。やってみる価値はありそうだね」。そう考えて、いろいろ調べてみました。

 

 

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ツアーの登山者  (2019年秋の丹沢・大倉尾根)

 

 

 

NHKBSプレミアムの情報番組

 番組のタイトルは、「美と若さの新常識~カラダのヒミツ~」。

 2019年9月10日の番組は、ウォーキングになにか1つを加えると、効果が変わるんです、ということで、その加えるものがドローイン」という呼吸方法でした。

 それによって、エストが細くなります、と強調していました。

 

 「ウォーキング」に「ドローイン」を加える

 

  番組のコメンテーターは、国際医療福祉大学助教の屋嘉比(やかび)章紘さん

 番組が行った実験は、ウォーキングに「ドローイン」を取り込んだ場合の、

体重とウエストへの影響を確かめるものです。

 

  

 

 

 「ドローイン」って?

 ドローイン「Draw In」とは、「引き込む」という意味です。

ここから、お腹を凹ませるという意味が込められています。

 

 番組では、お笑い芸人に、ぽっこりお腹に悩む一般女性2人が加わって、計3人の女性が実験に協力しました。

 

 なんと、ウエストが細くなった!

 実験内容は、

毎日30分間、ドローイン・ウォーキングをする

②その時、お腹を、会話ができる程度にまで凹ませる

③呼吸は鼻から吸って、口から吐く

 

これを10日から1ヵ月間続けて、結果を計測。その結果ーー

A子さん;1ヵ月で体重は61.2㌔から58.9㌔に減り、

     エストは75.2㌢から69.8㌢に大幅減!

B子さん;体重は56.8㌔から56.5㌔と減っていないのに、

     エストは72.0㌢から69.5㌢に大幅減!

C子さん;体重58.6㌔から56.5㌔、

     エストは70.0㌢から65.6㌢でした。

 

ホントらしいけど、なんで?

 以下、屋嘉比さんの解説です。

 「なぜ、ウエストは細くなったのでしょうか。そもそも、ぽっこりお腹の原因のひとつは、お腹の筋肉が衰えることにあります。そのために内臓を支えることができず、下にさがってきてしまうのです

 

 「ドローイン・ウォーキングで鍛えられるのは、このお腹の筋肉。インナーマッスルという、体の中心部分の深いところにある腹横筋(ふくおうきん)などです。これらの筋肉が鍛えられると、内臓をきちんと支えることができ、引き締まったお腹になるのです」

 「脂肪がなくなったというより、今まで使っていなかった筋肉を引き締めることで、お腹が引き締まるのです」

 

 

 

 

 専門家の先生聞いてみましょう

 ここからは専門家、2人に聞きます。

 

≪1人目≫ 東大の石井直方教授

 「呼吸の仕方を意識的に変えれば、体幹筋肉を鍛え、姿勢の改善につながる可能性があります」というのは、

ボディビルダーとしても知られる東京大学大学院の石井直方教授です。

 

ドローインのやり方

 石井教授は著書「カラダが変わる! 姿勢の科学」(ちくま新書でこう書いています。

 「わき腹の最深部にある腹横筋には、息を吐く動作に使われる呼吸筋としての働きのほか、お腹を引き締めて腹圧を上げることで体幹を固定する重要な働きがあります。この腹横筋を意識して使えるようにするのがドローイン。お腹をきゅっと締めるだけの簡単なトレーニングです。

 まずは仰向けに寝て行い、慣れてきたら立って行いましょう。

●仰向け【30秒×1、2回】

 仰向けに寝て、膝を立てる。息を吸いながら、お腹を凹ませられるところまで凹ませる。お腹を凹ませたまま呼吸を続け、そのまま30秒キープする。

 ※息を止めてはいけない理由は、血圧が上がるからです。

●立つ【30秒×1、2回】

 足を軽く開き、背筋を伸ばし、肩の力を抜いて立つ。息を吸いながら、お腹をできるだけ凹ませる。その状態で呼吸を続けたまま30秒キープする。」

 

ドローインの効果は?

 石井教授は、こう書いています。

ドローインは、単に呼吸するだけではなく、お腹の脇にある腹横筋という筋肉をしっかり使って呼吸をするということが特徴です」

「体の深部にある腹横筋を意識して使う運動がドローインです。もともと腰周りに問題を持つ患者さんに対して理学療法の現場で行われてきた運動療法の1つです。このドローインを、お腹を凹ませる運動に応用できないかというわけです。ドローインを用いたトレーニングを繰り返し行うことで、ふだんあまり意識していなくても、おへそをグッと引っ込めて、体幹を安定させるような習慣がつくのではないかと考えられます」

 さらに、

ドローインを1、2週間行うだけで、ウエストサイズも5㌢くらい小さくなるようです」と効果を認めながらも、

「姿勢がよくなって、自然にウエストのサイズが5㌢くらい細くなっても、体重はほとんど減少しません」「たった2週間くらいで脂肪が落ちることは、まずありません」「即、脂肪を落とすという考え方は間違いです」とクギを刺します。

 

 

 

 

 ≪2人目≫ 健康運動指導士の植森美緒さん

 植森さんは、著書「腹だけで痩せる技術」の中で、効果的なドローンのやり方を、こう説明します。

 

 基本は次の3つのステップ。

立って背筋を伸ばす

 背筋がこれ以上は伸びないというところまで伸ばす。

②背筋を伸ばした状態で、両方の肩を軽く後ろに引く

 そうすると、、自然に胸を張ることができる。

③ ①②の状態を維持したまま、お腹を大きく凹ませる

 おへそを中心に、内側に向かって、お腹を強く引っ込める。この時、あばら骨を持ち上げないこと。

 

ドローインの時間や回数はどのくらい?

 植森さんは30秒ドローインを推奨しています。

 「方法は簡単。これ以上は凹ませられない!というくらい全力でドローインし、普通に息をしながら30秒続けるだけです」「トレーニングとしての【30秒ドローイン】は、30秒間キープするだけで1セットとカウントします。1回たったの30秒なので、がんばり屋さんなら3セットくらいやるのもあり、です」

 

 植森さんは、こう続けます。

「止まった状態でのおなか凹ませに慣れてきたら取り入れたいのが、歩きながらのドローインです」「毎朝ウォーキングをしても1㌔もやせなかったのに、お腹を凹ませて歩くようにしたら6㌔もやせた、という方もいました」。

 

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「ドローイン」をきちんとやれば、ウエストが細くなって、ズボンがはけるようになるそうですが・・・。私はなかなかへこみませんが。