富士山の山頂には、大きな穴が開いています。噴火口です。この噴火口の縁を一周する「お鉢めぐり」を、2009年9月13日にしました。
富士山山頂の噴火口。お鉢めぐりのルート図。
富士山の最高峰、剣ヶ峰
夏山シーズンが終わっていたため、登山者は少なめでした。
「お鉢めぐり」の由来は、2つの説があるようです。
1つは、山頂にある8つのピーク(峰)をめぐるからだという説。
もう1つは、山頂の噴火口の形を「鉢」に見立ててそういうことになった、という説です。
まあ、深刻に考えるほどのことではないですね。
午前7時、富士宮ルートの登山口を出発しました。
午前11時15分、「富士山頂上浅間大社奥宮」に着きました。
富士宮ルートを登りきったところが、ここです。山頂の一部です。みなさん、休んでいます。
さて、ここから「お鉢めぐり」のスタートです。
上の写真の「右奥」が、日本で一番高い「剣ヶ峰」です。3776㍍地点です。あそこまで行きます。
写真左側の「馬の背」のような形をした急坂を登ります。
右側は噴火口の底につながる斜面です。
急坂を上り詰めた地点の「剣ヶ峰」まで、「富士山頂上浅間大社奥宮」から15分から20分ほどでしょうか。
富士山測候所の跡です。
剣ヶ峰にはかつて富士山測候所があって、1932年(昭和7年)から職員が詰めて気象観測をしていました。2004年に廃止になり、測候所のドームは撤去されました。
最高地点の「剣ヶ峰」です。
「日本最高峰富士山剣ヶ峰3776㍍」と刻まれた石碑と、
国土地理院の「二等三角点」があります。
剣ヶ峰からは、時計回り(右回り)に歩きます。
迫力のある火口と、頂上からの眺望を楽しめます。天気が良ければ、ですが。
富士山に詳しい静岡大学の小山眞人教授の説明によりますと、
富士山は過去数百回も噴火を繰り返してきましたが、山頂では約2200年前に起きた大噴火を最後に、目立った噴火はしていないそうです。
(山頂以外では、江戸時代の1707年【宝永4年】に
南東山腹で噴火が起き、その時にできた【宝永火口】は
東海道新幹線の車窓から見えます)
山頂の噴火口の大きさは、直径約700㍍、深さは240㍍ぐらいだそうです。その周りを、最高峰の剣ヶ峰をはじめ、8つのピークが取り巻いています。
一周すると、2.6キロほど歩くことになります。景色を楽しみながら休んだりゆっくり歩いたため2時間近くかかってしまいました。
稜線から少し噴火口側に降りてみると、日陰のくぼ地には雪が残っていました。
眼下に見えるブルーの湖は、山中湖です。東北東方向に見えます。富士五湖の1つ。
午後1時過ぎ、お鉢巡りの出発点、富士山頂上浅間大社奥宮」に戻りました。
富士宮口5合目の登山口には午後4時に着きました。