北穂高岳で味わう至福のひと時

コンパクトデジカメを使って趣味の登山のこと、過去の海外旅行のこと、いまの世相に思うことを備忘録として書いています。

ニュース深掘り~「コロナ倒産」が愛知で少ないわけはトヨタ

toy国内最大の信用調査会社帝国データバンク赤間裕弥・東京支社情報部長が

2020年5月15日、東京都千代田区の日本記者クラブに招かれ新型コロナウイルス企業活動に及ぼしている影響について講演しました。

 講演はZoom(ズーム)というWeb会議システムを使って行われ、日本記者クラブ会員は自宅などでパソコンでライブ視聴しました。

 

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講演する「帝国データバンク」の赤間部長

 

 講演の要旨は、以下の通りです。

 

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 倒産件数が急増

新型コロナウイルスが要因で、法的整理や事業停止に至ったことを当事者が認めた「新型コロナウイルス関連倒産」は5月15日午前11時現在全国で149ある。

 2月の発生は3件だったが、3月31日までに28件となり、本日(5月15日)までの倒産件数は149件と急増している。

 

 

 東京に次いで多いのは北海道

・地域別にみた倒産件数――

東京」は31件て最多。次いで多いのが「北海道」で、14件発生。以下、

「大阪」13件、「兵庫」10件、「静岡」8件、「新潟」7件、「福岡」6件。

 

 

 愛知が意外(?)に少ない

・そして「愛知」が5件で、比較的少ない。愛知が5件と少ないのはなぜか、というところも今後、対策を考えていく時のヒントになると考察される。

 

 

 倒産ゼロの県も

・倒産件数が今のところゼロ、という県もある。

青森、茨城、埼玉、福井、和歌山、鳥取、島根、愛媛、高知、大分、長崎の11県だ。

 

 

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業界別の動き

 

 目立つ「ホテル・旅館」「飲食店」の倒産

 

・倒産は、どんな業界に多かったのか――。

一番多いのがサービス業で53件。うち「ホテル・旅館」が34件という驚くべき件数で、2月から3月にかけて経営を断念した。

 続いて小売業が41件。ここでは「飲食店」が17件

「アパレル・雑貨小売店」が14件。次いで卸売業の20件。この中で「食品卸」が6件多いが、休校に伴う給食事業者の苦労がうかがえる数字だ。製造業14件の中にも「食品製造」のかたが8件含まれている。

 

 

 倒産の事例(6ケース紹介)

 

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 企業の声

 

【一般病院】(医療機関に行くと)新型コロナに感染する恐れがあるということで、医療機関に来院する人が激減した。

 

【ガソリンスタンド】コロナの影響はこれから本格化してくる。外出制限による需要の減退は想像がつかない。

 

【一般乗用旅客自動車運送】人の流れが止まり、社会が止まった状態になったため、タクシーを利用する人が激減

 

【一般貸切旅客自動車運送】観光などの予約が皆無である。先行きは新型コロナ収束の状況が見込めないため、外出自粛が続くとみている。

 

【内装工事】展示会・イベント・テレビ番組収録の延期や中止が相次ぎ、売り上げが激減している。

 

【貸家】家賃減免の申し出が多く、新規顧客の獲得も難しい。

 

 

 今後の見通し

「ホテル・旅館」は多額の設備投資で借入金がかさみ、今後も稼働率低下による倒産は散発する可能性が高い。

 

「飲食店」は現金商売が多く、緊急事態宣言の対象が4月中旬から全国に拡大されたことに伴い、資金繰りに窮する企業が一段と増加している。デリバリーやテイクアウトへの対応で乗り切ろうとする企業は多いものの、時短営業や休業を余儀なくされ、特に固定費負担の大きい繁華街や駅周辺にある店舗などはダメージが深刻化している。飲食店の倒産は今後さらなる増加が懸念される。

 

③2020年の倒産件数は、新型コロナに起因するケースを含めて、全体として柔らかな増加基調をたどり、倒産は7年ぶりに『年間1万件ライン』を予想している。これに加えて、自主的に事業をやめる「廃業」も増加すると予想している。廃業は2019年は2万3634件だったが、2020年は2万5000件ぐらいと考察する。

 

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日本記者クラブの会見場 (左が赤間部長)

 

 

 トヨタの「従業員を守る」という考え方!

 

 

≪質問≫

愛知県で倒産件数が比較的多くないことを、どうみているのか?

 

≪答え赤間部長)

私が考えるに、製造業・愛知県のお家芸ではあるが、これまで若干、マイナスにとらえられていた「(企業)系列」という考え方が今回、非常に功を奏したのではないかと思われる。つまり、親会社・・・世界を代表する自動車メーカーがあるが、その系列のモノの考え方は、従業員を守るんだというかたち、これプラス、感染予防もあるが、いまこそ共存共栄、といったところで話し合いが各下請け、関連する仕入れ先に関しても、頑張ろうよという明治から続いてきた(企業)系列の考え方が、日本的な考え方と批判された時もあったが、実はこの「倒産」においては愛知県での結果については着目すべきだと考える。