≪ボルネオ島≫という島は昔、旧日本軍が占領したところだということは知っていましたが、≪ブルネイ≫という国の名前を知ったのは、ずっと後でした。
≪ブルネイ≫がイギリスの支配から独立したのは1984年1月1日なんですね。
それから間もない1993年1月17、18両日、東南アジア諸国連合(ASEAN)を歴訪中の宮澤喜一首相に同行して日航特別機で訪問する機会がありました。
首都のバンダルスリブガワンという名前は、行く直前まで知りませんでした。
その国の写真記録です。
ブルネイのシンボルになっている通称オールドモスク。
≪ブルネイ≫は、東南アジアの「ボルネオ島」(インドネシア語でカリマンタン島)の北部に位置する国です。面積は三重県とほぼ同じ。愛知県よりも少し広い国です。
人口はおよそ44万人。
ブルネイの空港に着陸。駐機しているのは、国営のロイヤルブルネイ航空の機。
ボルネオ島は、アジア・太平洋戦争の時、旧日本軍が占領していました。が、今はブルネイとマレーシア、インドネシアの3国の領土に分かれています。
戦争当時、旧日本軍がこの地に進出した理由は、石油資源の獲得と、石油を日本本土に輸送するためでした。独善的ですね。
もっと元をたどれば、旧日本軍による中国への侵略を快く思わなかった米国が、1941年8月に日本への石油輸出を禁止したことがきっかけでした。日本は石油のほぼ全量を米国から輸入していただけに、とてつもないショックを受け、新たな油田と石油精製施設獲得のために、東南アジアの油田地帯に目を向けたわけです。
ブルネイは、何を輸出して収入を得ているのかというと、
「石油」と「天然ガス」だけで90%を占めています。
その最大の輸出国が、なんと日本なんです。
ブルネイは人口の80%が敬虔なイスラム教徒。各地にモスクというイスラム教の礼拝施設が点在しています。
そのモスクの中でも、ブルネイのランドマークになっているのが、
写真の通称「オールドモスク」。
黄金のドームは純金です。ブルネイの富の象徴なんでしょうね。
こちらは通称ニューモスク。ブルネイで一番大きなモスクで、柱や床は大理石。5000人収容できるそうです。
別の角度から撮ったニューモスクです。
こちらは、王宮の入り口です。国王の住居です。
「水上集落」です。首都バンダルスリブガワンを流れるブルネイ川に集落はあります。
4万人がこの水上で暮らしているといいます。人口が44万人ですから、1割もこうした状態でいるんですね。
石油と天然ガスの輸出で潤い、国民1人当たりの所得水準は高いそうです。
医療費も教育費も無料、個人の所得税もかからないそうです。
経済的に豊かな国ということですが、この水上生活で豊かなんでしょうかねえ・・・
街の風景です。
アパートでしょうか・・・
車は、古くないですね。
女性は全身を覆う服を着て、スカーフを着けています。写真撮影はトラブルのもとになるらしいから注意を・・・
スーパー「ヤオハン」のブルネイ店。ヤオハンは静岡県を拠点としていた小売業者ですが、この後の1997年に経営破綻しました。
トヨタの販売拠点です。当時からがんばってますね。
ブルネイの兵隊さんです。空港でお別れ。
夕方、雲海の向こうに、頭を出しているのは富士山。機中から富士山をみた時には、ニッポンに帰ってきたんだなあ、とホッとしたものです。