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土手に咲く妖艶な花
秋のさわやかな風に誘われて2020年10月3日(土)、東京湾に流れ込む多摩川の土手をママチャリで2時間、走ってきました。
河口近くの六郷橋(ろくごうばし)から、20㌔上流の「多摩川決壊の碑」(1974年の水害)まで片道1時間余り。
多摩川右岸の土手には、緑の雑草が生い茂る中で深紅の彼岸花(ヒガンバナ)がひときわ目を引き、美しくも妖(あや)しげな雰囲気を醸し出していました。
以下、多摩川土手のスケッチです。
多摩川の河川敷は週末になると、小学生から大人までが野球やサッカー、ゴルフに興じ、たいへんなにぎわいを見せます。
堤防のサイクリングコースは、ロードバイクとかクロスバイクというスポーツタイプの自転車に乗った人とジョギングの人が各4割、残り2割がウォーキングを楽しむ人という印象です。
ママチャリだと速度が比較的遅いこともあって、周囲がよく見えます。強烈に視界に飛び込んできたのが彼岸花。
除草作業が行われ始めた時期でもあり、刈り取られた薄緑色の雑草の中から、
背丈が50㌢以上もある深紅の花がニョキッと顔を出していれば目につきます。
作業員の方たちが、美しい花を付けている草だけは残しておいてくれたようです。
上流では除草が進んでおらず、濃い緑の雑草の中で赤色が映え、
美しくも妖艶な雰囲気を醸し出していました。
球根には毒が・・・
秋の彼岸(秋分の日の前後3日間を合わせた7日間)のころに、突然、茎がの伸び、茎の先にそり返った赤い花が咲く。そのために彼岸花と呼ばれるようになったそうです。
ことしは猛暑の影響で開花が遅かったために、まだ見られたのかもしれません。
赤色のなまめかしい花とは裏腹に、地下の球根に毒があります。口に入れると下痢を起こし、中枢神経がマヒして死に至ることがあるそうです。
日本では田んぼのあぜ道や墓地でよくみられるとのこと。
地中に潜むモグラやネズミは植物の根っこをかじるため、田んぼを荒らすモグラやネズミを近づけないために、昔の人が植えたようです。
墓の近くにあるのは、「土葬」していた時代に、モグラなどが遺体を傷つけないように植えたそうです。