(2021年7月16日午前7時、白馬岳で撮影)
北アルプスの白馬岳(しろうまだけ)に7月15日(木)に登って、17日(土)に栂池(つがいけ)高原に下りました。
老境に入ったせいか、この旅の一番の目的は高山植物をみること。期待したほど多くの種類の花に会えませんでしたが、それでも雪解けの登山道わきでたくましく生きる花は、豊かな気分にしてくれました。
コンパクトデジカメでバシャバシャッと撮った写真ですが、アップしました。
目次
■猿倉~大雪渓~白馬岳頂上宿舎~白馬山荘~白馬岳
ミヤマタンポポ
白馬尻小屋(標高1560㍍)の手前で見つけたミヤマタンポポ
白馬尻小屋のすぐ上のキヌガサソウ
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白馬大雪渓に飛び出してきたサル (7月15日午前10時撮影)
ミヤマキンポウゲの群生・・・
大雪渓を抜けた葱平(ねぶかっぴら)付近の斜面。
ガス(霧)の中のクルマユリ
花びらのように見える白いものは、萼片(がくへん)。「花びら」(=花弁)はない。花の真ん中には、緑色の雌しべがあり、その周りに黄色い雄しべが密集している。
葱平の避難小屋手前で撮影。
下を向いて咲く花。
標高2553㍍付近。
下を向いたまま、雨をはじく。青紫色の萼片5枚の内側に、花びらが5枚あって、花びらの先端部は白色、基部は青紫色。
(白馬岳頂上宿舎の手前斜面で撮影)
シナノキンバイを白馬岳頂上宿舎(標高2730㍍)の上の稜線で撮影)
シナノキンバイは、ミヤマキンポウゲに似ているが、それよりも花が大きい。黄色い部分は花びらのように見えるが、花びらではなく、萼片。
稜線に出てパッと目に入った時、紫色のワサビか、と・・・。(刺身が好きですので)
白馬岳頂上宿舎から白馬山荘に至る稜線の登山道わきや、白馬岳から小蓮華山までの稜線の砂礫地で、たくさん見かけた。ブラシのようにも見える。
北方領土の千島列島・ウルップ島で発見されたため、こう命名されたとか。北海道の山以外では、白馬岳と八ヶ岳でしか見られない貴重な植物。
稜線の向こうに見えるのが白馬山荘。
白馬山荘の裏側のお花畑。
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葉っぱが分厚い、たくましそうな花。
■白馬岳~三国境~小蓮華山~白馬大池~天狗原
白馬岳山頂。
白馬岳から三国境に向かう途中のお花畑。
ハイマツ
松ではあるが、ふつうの樹木でいう「幹」がなく、枝が地をはうように伸びていくことから「ハイマツ」と呼ばれる。風当たりの強いところに生え、木の高さは成長しても1㍍そこそこ、伸びた枝先が地面に接すると、枝先から「根」ができる。
ケルン。三国境を過ぎた地点にあった石積み。英語でCairn。登山道や山頂で見かけるルートの目印。
高い山で、だだっ広い場所を歩いて時に、ガス(霧。ふもとから見ると雲)に包まれたり吹雪に遭うと、進む方向が分からくなって遭難してしまうため、山岳関係者が造ったもの。ふつう、登山道に沿って造られる。
小蓮華山の手前。
草原に咲く赤紫色のハデな花。
比較的低いところに分布する「イワカガミ」の高山型。稜線近くで、いつまでも雪が残っている雪田(せつでん)周辺に生えている。
稜線の岩場の岩陰に生えていた。萼片が赤いのが特徴。
ハイマツ
船越の頭付近。
天狗原(てんぐっぱら)の湿原で、ひときわ目を引いたヒオウギアヤメ。上品な紫色。
天狗原。
■栂池自然園
見ごろ。コバイケイソウは小さな梅の花が集まっていて、全体が白く見える。
ワタスゲの湿原。
綿のような白い穂が風に揺れる。花が終わったあとに、タネが熟すると、白い綿毛になるとか。綿毛は、タネを強風に乗せて遠くに飛ばすためにあるらしい。
ミズバショウは6月下旬までの花で、もうシーズンは終了。わずかに「風穴」というエリアで2、3本、見かけたのみ。
コバイケイソウが木道を埋める。大きな山は白馬岳。
ニッコウキスゲは、開花したばかり。シーズンはこれから。
右端の大きな山は白馬岳。
白馬大雪渓の全貌! (7月17日午前8時14分撮影)
朝の9時近くになると、ガスが山の斜面をはい上ってきて、大雪渓は雲に隠れることが多い。
白馬大雪渓と白馬3山を眺めることができる「展望湿原」。雲が出てきた。
カラマツソウ
トンボを見かけました。
これから夏本番ですが・・・。
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