北穂高岳で味わう至福のひと時

標高3000㍍の北アルプスに登っていたころの写真記録、国内外の旅行、反戦平和への思いなどを備忘録として載せています。

涸沢の紅葉をみに行った(2021年10月)

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 涸沢のビューポイントからの紅葉風景(2021年10月7日午前10時45分撮影)

 

 

 

 「涸沢の紅葉を見ずして穂高を語ることなかれ」――。

 北アルプス上高地の奥地、涸沢(からさわ)カールの紅葉のすばらしさを表現した名言です。

 10月6日(水)早朝、都内の家を出て昼ごろ上高地に入り、8日(金)朝まで涸沢で紅葉を見てきました。

 ❝見ごろ❞は過ぎていましたが、それでも前穂高岳北尾根のノコギリ歯の稜線や斜面は、春や夏とは違った顔を見せてくれ、満足しました。

 

 

目次

 

 

 

 

上高地から~徳沢までのスケッチ(10月6日)

 上高地バスターミナル隣の食堂で、まずは腹ごしらえ。昼時とあって、イワナの塩焼きを食べました。1600円。(6日正午撮影)

 

 

 

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 おなじみの河童橋。岳沢には雲が低く垂れこめていて、奥穂高岳の山頂や前穂高までの吊り尾根は見えませんでした。(6日午後1時ごろ撮影)

 

 

 

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 上高地バスターミナルの横の「ビジターセンター」に張り出されていたクマ目撃情報のお知らせ。

 もう20日以上、目撃情報がないということ。観光客が増えて、クマさんは森に引っ込んでいるようです。

 

 

 

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 小梨平のキャンプ場に現れた金属の大きなコンテナ。食糧庫だって。

 ここ小梨平キャンプ場では昨2020年8月8日深夜、テントの中で寝ていた女性がツキノワグマに襲われて、右脚を爪でひっかかれて10針縫うけがをしました。クマはテントの中の食料を食べ尽くして去りました。クマは観光客や登山者が出した残飯の味を覚えてしまったらしく、キャンプ場に来るようになったらしい。

 

 キャンプ場の運営会社はクマ対策として、中古の金属のコンテナを2基設けたようです。登山者には、テントに泊まる時には食料をテント内に置かずにコンテナの中に預けてもらうよう呼び掛けています。

 

 

 

 

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 上高地から1時間の「明神」で見た看板。3週間前に、この先でクマをみたんだって。

 

 

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 「明神」から「徳沢」に向かう途中、サルが道路わきで、なにか食べ物をあさっていました。(午後2時25分撮影)

 

 

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 1枚、パチリと撮って顔を上げると、アララ、前からおサルさんが群れをなしてくるじゃあありませんか。登山者の横を平然と・・・。

 

 

 

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 おっかさんの背中に、お子さんがピタリ。

 

 

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 徳沢の少し手前で見かけた光景でした。

 

 

 

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 上高地から2時間歩くと「徳沢」です。徳沢のキャンプ場は草地で感じがいいですね。戦前はここに牧場があったそうです。

 

 

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 キャンプ場から望む前穂高岳東壁は、井上靖の小説「氷壁」の舞台。小説に出てくる「徳沢小屋」というのは、赤い屋根の「徳澤園」のことです。

 きょうはこの徳沢キャンプ場にテントを張ります。

 

 

 

 

 

 

 

徳沢から涸沢テント場までのスケッチ(10月7日)

 

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 ここは「横尾」のテント場。「徳沢」から1時間の位置です。(7日午前7時通過)

 

 「横尾」は槍ヶ岳方面と涸沢方面の分岐点。

 

 

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 屏風岩(びょうぶいわ)。横尾から涸沢に向かう途中、谷をはさんだ左手に、ドーンとそびえる岸壁。この岩をよじ登るクライマーが時々いるようですね。

 

 

 

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 屏風岩を回り込むと、正面に北穂高岳が迫ってくるのですが、今回はガスが上の方にかかって穂高小屋も山頂も見えませんでした。

 

 

 

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 本谷(ほんたに)橋。横尾と涸沢の中間地点で、登山者がひと休みするところ。ここから急登が始まります。(7日午前8時10分通過)

 

 

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 Sガレ(えすがれ)と呼ばれる標高207㍍の休憩ポイント。

 ここからは山小屋「涸沢ヒュッテ」の吹き流しが見え、もうちょっだね、とホッとする場所です。

 

 

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 「バタバタバタ」と騒音をまき散らしながら上空に東邦航空のヘリが飛来、

 涸沢ヒュッテに食材なり飲み物をホバリングしながら下ろして、サッと飛び去りました。

 

 

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 ナナカマドの赤色が美しいのですが・・・・・

 

 

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 黄色に色づいた葉っぱは、10月5日夜の強風で吹き飛ばされてしまいました。ちょっと来るのが遅かった。

 

 

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 もうちょっとで山小屋「涸沢ヒュッテ」に到着。

 

 

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 涸沢テント場に到着。この時間、ガラガラ。お好みの場所にテントを張れそう。(午前10時45分撮影)

 

 

 

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 涸沢ヒュッテでは、小屋関係者が何やら記念撮影中。それを横からパチリ。

 

 

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 テント場から北東に見える山並み。左から、大天井岳、東天井岳、横通岳。 その横に常念岳がそびえていますが、この位置からは見えない。

 

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涸沢のお花畑を散策(10月7日)

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 涸沢のテント場から、奥穂高岳に通じるザイテングラートの下あたりは、夏には高山植物が咲き乱れる「お花畑」になります。ザイテングラートの下まで歩いてみました。(7日午後0時すぎ撮影)

 

 

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 このアングルの写真も、1週間早ければ色鮮やかなワンショットになったんですが、ちと遅かった・・・。(午後0時30分撮影)

 

 

 

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 こちらは涸沢を挟んで、奥穂高岳と正反対にある前穂高岳と北尾根

 前穂高岳山頂(上の写真の右上)から横尾谷に向かって、二峰、三峰、四峰、五峰、五六のコル、六峰、七峰、八峰と続き、その先に「屏風のコル」、「屏風の耳」、「屏風の頭」と岩峰が続いています。

 前穂高岳北尾根の紅葉はこれまで意識したことはありませんでしたが、なかなかいい感じです。

 

 

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 「五六(ごろく)のコル」から下の紅葉は、よく見ると味がありますね。

 

 

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 東邦航空のヘリが来て、だれかが乗ったのかな、飛び去りました。(午後1時10分撮影)

 

 

 

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 夏にはお花畑になるザイテングラートの下です。

 

 

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 ザイテングラートは涸沢から奥穂高岳に登る時に経由する急峻な岩場です。クサリ場やハシゴがあり、転落事故が毎年必ずあります。

 

 

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 常念岳が見えました。(午後2時撮影)

 

 

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 写真右側の、山の間の向こうにわずかに見えるのが、常念岳から蝶ヶ岳への縦走路です。

 

 

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 テント場。私が20年使っているオールシーズン向きの青色2人用エスパースも見えます。

 

 

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 涸沢小屋に立ち寄って、もつ煮込みを注文。昼飯です。これ、800円でした。(午後2時20分撮影)

 

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