北穂高岳で味わう至福のひと時

標高3000㍍の雪山登山、海外出張で垣間見た街の風景や反戦・平和への思いなどを写真でつづるおじさんの記録です。

穂高~2021年②「屏風の耳」から眺めた槍・穂高連峰の素晴らしき景観

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 屏風の耳から見下ろす涸沢カール穂高連峰の絶景

            (2021年10月8日午前8時30分撮影)

 

目次

 

 

 

 

 上高地の奥の横尾から、涸沢(からさわ)に向かう登山道の途中、左手にそびえる巨岩が屏風岩(びょうぶいわ)です。

 その頂上を屏風の耳と呼んでいます。

 

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 屏風岩。横尾から涸沢に向かう途中、左手に見えます。

 

 

 屏風の耳は、涸沢カールを眼下に見ながら、槍・穂高連峰の雄姿を眺めることができるニッポン有数の山岳ビューポイントなんです。

 

 2021年10月8日、涸沢テント場から上高地に下山する途中、そこに立ち寄りました。

 

 

 

涸沢のモルゲンロート

 ≪涸沢≫はモルゲンロートがキレイにみられることで知られています。

 モルゲンロートというのは、太陽の光で夜明けとともに山肌が赤く染まる現象なんですね。

 「夜明け」という意味です。ドイツ語で。

 

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 10月8日午前5時50分、モルゲンロートの始まり。(涸沢テント場から撮影)

 

 

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 ガスが上ってきていますが、まあ、こんなもんでしょう。

 

 

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 刻々と景色が変わっていきます。雲一つない日は、朝日を浴びた穂高連峰の山肌が、奥穂高岳北穂高岳の頂から中腹まで、徐々に赤く染まっていきます。きれいで感激します。

 

 

 

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 涸沢ヒュッテのテラスから見た景色。写真右端がテント場。

 

 

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 午前7時の風景。涸沢小屋(写真左下)にも日が当たっていますね。

 北穂には、雪のない時期は涸沢小屋の上の「南稜」という稜線を登り、春の残雪期には雪深い「沢」を登っていきます。

 

 

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 北穂高岳(標高3106㍍)の山頂のアップ写真です。山頂の右下に北穂高小屋も見えます。眺めのいいところです。

 

 

 

パノラマコース(別名:パノラマ新道)

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 「あんたは健脚か?」と聞かれれば、「まあ、そうかもね」と答える自信がありました。で、年齢も考えずに、今回も通ることにしました。7回目です。

 

 

 

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 パノラマコースの入り口です。

 

 

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 数分歩いたところが、人気の撮影スポット。

 手前に涸沢ヒュッテやナナカマドの赤い実を配置し、奥には穂高の山肌、という写真が撮れるのですが、コントラストが強くて私のコンパクトデジカメではうまく撮れませんでした。ここで先には進まずに引き返す人もいます。

 

 

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 さて。気を引き締めて登っていきます。

 

 パノラマコースは、その名の通り、槍・穂高連峰の展望が素晴らしいルートです。晴れていれば、ですが。

 ただ、気を抜けない転落の危険個所がコルまで数ヵ所あります。

 背丈のある大きなザックを背負っていると、顔を挙げた時にヘルメットの後ろ部分がザックに当たり、気が散ります。ザックの重さでバランスを崩すこともあるでしょう。雨の日はこのルートはよほど自信がない限り避けた方がいいと思います。

 

 

涸沢~「屏風のコル」まで

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 パノラマコースは、急斜面をトラバースするルートです。

 写真は、を渡してあるところ。通過した後、上から撮りました。

 

 

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 一般の登山道とは違って、道が崩壊しているところが多いです。岩の上が道です。

 

 

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 パノラマコースを通ることができるのは、毎年9月ごろから11月まで。夏までは雪が残っていたり、山小屋の皆さんによる整備ができていないためです。

 道幅が狭いうえ歩きにくく、なおかつ左は切れ落ちていて、落ちたらアウトです。

 

 

 

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 槍ヶ岳です。きれいに見えました。

 

 

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 美しい景色をチラッとみたら、また前を見て一歩ずつ慎重に足を運びます。

 

 

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 何回来ても、いやな場所です。

 足場が悪いので、垂れ下がっている補助ロープに片手を添えながら、後ろ向きで慎重に降ります。が、なかなか適当な足場を見つけにくいのです。

 

 

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 下から上を見ると、こんな感じの場所です。

 

 

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 せま~い道です。滑り落ちたらイヤですよね。

 

 

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 先日、長野県警が、こんな発表をしました。

 「81歳の男性が、パノラマコース経由で涸沢に向かう途中。捜索していた県警ヘリが9月24日に見つけ、死亡を確認した」と。

 滑落場所は、この発表では分かりません。

 

 で、涸沢の県警山岳遭難救助隊基地前で、20歳そこそこのお巡りさんに、「現場はどこですか?あすパノラマコースを通って下山するので、特に注意して通過したいのですが」と聞いたところ、「詳しく教えることはできませんが、ロープやクサリ場や切れ落ちているようなところです」というお返事。遭難現場を登山者に教えることは、何か差しさわりがあるのかしらん。ちょっと対応がおかしいんじゃないの、と思いました。

 

 

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 やっと稜線に出ました。

 

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 ちょっと立ったまま水筒を出して休憩です。

 

 

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 眼下に見えるのは、徳沢あたりでしょうか。

 

 

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 「屏風(びょうぶ)のコル」という分岐点です。

左に登っていくと「屏風の耳」、右に下っていくと奥又白谷経由で新村橋・徳沢に着きます。

 

 大半の人はここにザックを置いて、「屏風の耳」に向かいました。

 

 

 

 

「屏風の耳」からの眺め

 ここは素晴らしい場所です。パノラマコースを歩く人はぜひ、立ち寄ってほしいところですね。

 

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 ここが「屏風の耳」の頂上です。標高2565㍍。3等三角点がありました。狭い小ピークです。

 

 三角点は、明治時代に日本地図を作るために測量した時、地表に埋めた基準点のことで、花崗岩が埋められています。見晴らしの良い山の頂に設けられているんですね。

 

 

 

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 穂高連峰の山並みです。左から、奥穂高岳涸沢岳、そして北穂高岳

下は涸沢カール・・・。

 

 

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 梓川が見えます。

 

 

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 目の前は、前穂高岳北尾根。その奥は、前穂高岳(標高3090㍍)、吊り尾根、そして右端が奥穂高岳(標高3190㍍)。

 

 

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 すばらしい景色です。左端が北穂高岳(標高3106㍍)、そしてキレット

南岳、その先に槍ヶ岳(標高3180㍍)。

 

 

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 北穂高岳の山頂のアップ写真。かすかに穂高小屋が見えます。

 

 

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 向こうに見えるのは常念岳(標高2857㍍)。

 

 

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 素晴らしいので、同じような写真を何枚も撮ってしまいました。航空写真をみるような感じです。

 

 槍・穂高連峰は、常念岳から蝶ヶ岳を縦走する時もきれいに見えますが、屏風の耳からの景観は、近いだけに迫力が違いますね。

 

 

 

 

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 涸沢カールの底に見えるのは、涸沢ヒュッテ(左)や涸沢小屋(右)。

 

 

 

 

「屏風のコル」から新村橋・上高地まで

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 「屏風のコル」です。

 

 屏風のコルから奥又白谷までは、急な下りが続きます。

 

 

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 急な下り。

 

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 アップダウンが多くて、脚をはじめ肉体的に負担がかかって、「横尾」経由で上高地に出るよりも時間がかかります。

 

 

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 やっと奥又白谷の河原に出ました。脚が疲れまくっています。

 

 

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 ここの河原は以前に比べて、雑草が多く生えているように感じました。

 

 

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 河原からは、梓川に向かって谷をくだります。

 

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 新村橋です。

 

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 河童橋に着きました。

 

 ★涸沢から「屏風のコル」を越え、奥又白谷の河原に出るまでに、10人近くに抜かれました。テント泊でザックの重さが20キロとはいえ、これまでも同じ重さでしたから、スタミナの衰えを感じましたね。

 

 それはそれとして次回、涸沢に入る時には、北穂高岳に登ろうと、気持ちだけはいまなお青年です。