北穂高岳で味わう至福のひと時

標高3000㍍の北アルプスに登っていたころの写真記録、国内外の旅行、反戦平和への思いなどを備忘録として載せています。

「飲食店」「スーパー」の閉店が相次ぐ~東京都大田区の場合~

 

 

 街を歩いていると、「閉店します。長い間ありがとうございました」なんていう張り紙を、ちょいちょい見かけます。

 

 先月(=2023年2月)、経営破綻した業種は「飲食業」がダントツです。

 

 そこで東京都大田区の商店街をまわってみると、飲食業の中でもラーメン店閉店したり、居酒屋人手不足で深刻になっているなと感じました。

 スーパーマーケットも2店、唐突な形で閉店しているのを見つけてしまいました。コロナ禍以降の生活様式の変化が商いにも影響を及ぼしているような気配。

 

 以下、【張り紙】をたよりに、目に入ったものを事実としてこのブログにアップしますが、当事者には話を聞いていませんので、「閉店」などの事象の背景に何があったのか真相は分かりません。

 

目次

 

 

 

物価高で「ラーメンタロー蒲田の陣」が店じまい

 JR蒲田駅前に、1年とちょっと前に開店したばかりのラーメン屋さんですが、こんな張り紙が入り口に――。

 「閉店」のお知らせです。3月26日限りで・・・。

 

 その下の張り紙をみると――

 値上げをしたんですね。「原材料費の高騰」のために。

 

 

 そして、もう1枚の張り紙――。「値上げ」の2発目

 「閉店」の日までに、赤字幅を必死で圧縮しようとしているんでしょうね。

 

 

 

 

ラーメン「一風堂」も

 

 こちらはJR大森駅前。「一風堂(いっぷうどう)」大森店というラーメン屋さんがありましたが、いま、店内改装中。

 10年以上前に開店した博多ラーメンの店だったそうです。

 昨年秋に、閉店のお知らせが店頭に掲示されたという話です。

 

 

 

 

 

「飲食業」閉店と「人手不足」の密接な関係

 少し硬い話になりますが、「東京商工リサーチ」という民間の信用調査機関の統計をみますと、この2月中に経営が破綻した企業(負債1000万円以上)は、「飲食業が848件で最多コロナ禍で来店客の減少に加え、食材や光熱費の高騰による負担増が原因。生活様式の変化で客足が戻らず、破綻しています。

 

 旅館・ホテルの「宿泊業」も166件で上位。外国人旅行者が数少なく、国内旅行や出張の自粛が尾を引いているようです。

 

 

 「帝国データバンク」という調査機関が行った「人手不足」についての調査(2023年1月)をみますと、個人向けのサービスをしている「旅館・ホテル」「飲食店」で、出口の見えない人手不足が続いているといいます。

 「飲食店業界からは、コロナ禍の相次ぐ時短営業で離れてしまった働き手が戻ってこない、という声が多く聞かれる。人手不足を理由にした倒産は2022年に増加し、従業員退職型の人材流出を理由に事業をたたむケースが後を絶たない」とレポートには書かれています。

 

 

 

 

「居酒屋」に人材募集の張り紙が多い!

 大田区内のJRや京浜急行電鉄の駅前の飲食店街を歩くと、「募集中」という張り紙が目にとまります。

 

 居酒屋さんです。「一緒にお仕事しませんか?」と。

 

 

 たこ焼き屋さんのボシュウ~。

 

 居酒屋さんですが、「急募!!」

 おじさんはビックリしました。【ピアス・髪色自由!!】

 べつに、ピアスがあろうがなかろうがどうでもいいと思いますが、「ピアス」はいけないんですかねえ。あえてこう書くというのは、この業界では歓迎されていなかったのか・・・。「ピアス」でもいいから、とにかく「来て」というラブコールですね。

 

 

 

 

居酒屋が「人手不足」になる理由は?

 なんで居酒屋さんが「人手不足」になるんでしょう。私は勤め人時代、居酒屋によく出入りして2、3時間居座っていましたが、居酒屋でのバイト経験はなくホントのことは知りませんが、考えられることは・・・

 

①「立ち仕事」で疲れるうえ、客からクレームもつきやすいにもかかわらず、「時給」面で報われない。

②勤務時間が終わろうとしていても、客が帰らず、長時間労働になりやすい。

 

 ということでしょうかね。

 

 

 

 

出張・旅行自粛で? つぶれたホテル

アーヴェストホテル蒲田

 JR蒲田駅前の、線路沿いにあるビジネスホテル「アーヴェストホテル蒲田」

 自転車の無料駐輪場沿いにありながら、ホテルに人の出入りがほとんどなく、なんなんだろうと思っていましたが、玄関から奥をのぞき込んで、やっと分かりました。

 

 2年半も前に、営業を終えていたという。

 調べてみると、京急「大森海岸」駅前に姉妹店の「アーヴェストホテル大森」があり、羽田空港まで約20分とアクセスが良いことを売りにしていましたが、ここも同時に閉館したそうです。

 

 

 

 

京急EXイン大森海岸駅

 このホテルは、京浜急行電鉄㈱が運営しているビジネスホテルチェーンの「京急EXイン」の第1号として、2007年に開業したホテルです。

 

 昨年2022年6月30日の宿泊を最後に閉館、営業を終えていました。

 

 ことし3月4日までに解体が終わって、跡地には、11階建てのマンションが2024年夏に完成するそうですよ。

 

 

 

 

売上減か? スーパーも閉店

サミットストア閉店

 「サミットストア」というスーパーの、東邦医大通り沿いにある店が2023年2月26日、唐突な形で消えました。

 

 都営住宅が多い地域で特売日も多く、利用していた方は一様に驚いていました。2010年に住友商事の100%子会社「サミット」が開店した店でした。

 

 「サミットストア」の前の道路反対側には、三菱商事が手掛けたショッピングセンター「マチノマ大森」が2018年11月に開業。1階に三菱商事筆頭株主のスーパー「ライフ」が出店したことから、客の奪い合いになるのでは、とうわさされていましたが・・・。

 

 

 

東武ストア閉店

 東邦医大通りで24時間営業をしていたスーパー「東武ストア大森店」。2022年5月20日に閉店しました。23年間、ここで営業していたそうですが・・・。

 

 どうしていま閉店なのか、理由は公表されません。

 跡地には、不動産会社「㈱モリモト」の分譲マンションが建設されるようですね。

 

 

 

 

生活様式変化で客減? 「ファミレス」も閉店

 「ガスト大森店」跡です。

 JR大森駅前の商店街にありましたが、2023年1月15日に閉店です。

 

 赤い看板から「Cafeレストラン ガスト」という文字が消えています。

 

 ガストを運営しているすかいらーくホールディングスは昨年夏、採算が合わない系列のファミリーレストラン約100店舗閉店する、と発表していますので、その一環なんでしょう。

 

 

 

 

業態を変えて出直そうとした「居酒屋」の例

「鳥平ちゃん」の場合

 2月下旬でしたか、JR蒲田駅前の飲食店街に、黄色っぽい建物の店が誕生しました。看板に「鳥平ちゃん」と書かれています。

 玉子焼きと、焼き鳥が売りの居酒屋らしい。

 

 ちょっと前までここには、「磯丸水産」という居酒屋がありました。鮮魚や生きた貝が自慢の店だったようです。

 そこそこ若い人が入っていたのにつぶれたのかいな、と思いましたが、そうではないらしい。

 

 「鳥平ちゃん」はホームページをみると「磯丸水産」と同じ系列でした。

 

 同じ居酒屋でも、新しい業態にして、客を呼び込もうとしているんでしょうかね。

 

 

 

 

「鳥若」の場合

 「持ち帰り やきとり 鳥若」。京急梅屋敷駅前の商店街にあった、こぢんまりとした店。「行列ができる焼き鳥屋さん」でした。

 

 テイクアウトの店として数年前、20代の夫婦がオープン。お子さんが生まれてからは、だんなさんが一人で黙々と焼いていました。

 

 毎日6羽解体しているようで、昼すぎから支度に入り、午後3時から販売開始。ところがいつも、開店前からご高齢の地元の人が10数人、列を作って待つほど好評でした。値段も味もよかったんでしょう。午後4時すぎには「完売」の札を出して店じまいしていました。

 

 ところが、年末にこんな張り紙が――。

 「業態」を変えるというんです。「テイクアウト、持ち帰り」から「立ち飲みの店」へ。

 

 

 そしてことし1月19日から、店を改造して「立ち飲み屋」にしました。

 でも、こんな場所で立ち飲み屋にしても、サラリーマン層がそもそもいないし、逆に、これまでの地域の客を逃がしちゃうよ、と思っちゃいましたが・・・。案の定、再デビュー後の客足は、芳しくありませんでした。

 

 そして、閉店の張り紙。

 2月16日限りで、店を閉めました。鶏肉が高騰したんでしょうか。

 

 あの、額に汗して一生懸命、焼いていたご夫婦、その後どうされたか・・・。