夏山シーズンが終わって本格的な紅葉が始まる前の2024年9月10日から12日まで、北アルプス北部の立山(たてやま)に行き、標高3000㍍の稜線歩きをしてきました。
天候に恵まれず、雲の中をひたすら歩きました。
東京・新宿を10日の朝出発し、信濃大町から立山黒部アルペンルートで室堂へ。
昼すぎに室堂ターミナルから「一ノ越」に向かって歩き始め、山小屋「一の越山荘」に宿泊。
翌11日に雄山(おやま)から別山(べっさん)まで縦走して山小屋「雷鳥沢ヒュッテ」に泊まった山旅です。
写真を中心に、2回に分けて記録します。
目次
歩行記録
【10日】
14:25室堂ターミナル~14:40エンマ台(地獄谷展望台)~14:55立山玉殿の湧水~15:00室堂平出発~15:55「一の越山荘」着
【11日】
6:32「一の越山荘」発~7:22雄山~7:57大汝山~8:03大汝休憩所~8:23富士ノ折立~9:15真砂岳~10:07別山南峰~10:22別山北峰~11:25剱御前小舎~13:18雷鳥沢キャンプ場~13:28「雷鳥沢ヒュッテ」着
※合計約7時間(休憩時間含む)、歩行距離約8キロ、ザック重量約12㌔
【12日】
6:42「雷鳥沢ヒュッテ」発~6:55雷鳥荘前~7:29みくりが池温泉前~7:47立山室堂山荘前~8:14室堂ターミナル~8:36バス出発~9:25美女平着
「立山」という山はない!
上の写真の、台形の山をふつう「立山」と呼んでいますが、正式な名称ではないようです。右端の「雄山」、真ん中の「大汝山」、左端の「富士ノ折立」という3つのピーク(=峰)をまとめて「立山」と呼んでいるそうです。
初日は「一ノ越」の山小屋泊まり
「一ノ越」に向かう前に、室堂平(標高2450㍍)にある立山玉殿の湧水(たてやまたまどののゆうすい)で、地下からの湧き水を2㍑確保。翌日の分です。
「一ノ越」はガスの中で見えませんが、室堂平との標高差は約300㍍。石畳が敷かれた遊歩道をゆっくり歩きました。
山小屋「一の越山荘」に着く前から小雨。カッパの上だけ着ました。
山小屋に着いたら本降り。2階から見下ろしたガスの中の外来者用トイレ。
この小屋の魅力は、個室が多いこと。部屋が1階に11室、2階に24室あって、6畳間がほとんど。混んでいなければ相部屋になりません。
夕食。ご飯とみそ汁はお替りできます。
朝食。1泊2食付きで1万1000円(税込み)。風呂はありません。
2日目に標高3000㍍の稜線を縦走
午前6時30分すぎに、ガスの中を雄山に向けて登り始めました。
午前7時25分、雄山頂上にある雄山神社の社務所に到着。気温11度。
社務所の横にある一等三角点。標高は「2991.6㍍」。
社務所の先に、鳥居が見えました。
狭い階段をい登った先には、雄山神社の峰本社。標高3003㍍です。ここで神主さんのお祓いを受けることができるそうですが、まだ始業前でした。
午前7時40分、次のピーク、大汝山(標高3015㍍)に向けて出発。
室堂平から登ってきた登山者(観光客?)は、雄山まできたらUターンしています。
ガスが濃くて、前も下も何も見えませんね。後ろから来る登山者はいません。
午前8時、前方に人の姿を発見。コースタイムからして、あれが大汝山らしい。
標高3015㍍の大汝山(おおなんじやま)は、❝立山❞の3つのピークの最高峰。晴れていれば黒部湖や黒四ダムが見えるそうですが、この日は下界は真っ白。
午前8時15分、大汝休憩所の前を通過。
10分後、さしかかったのがこの地点。看板の文字は剥げていて読めない。周りは視界が効かない。
2万5000分の1の地形図を取り出してみると、「富士ノ折立」(標高2999㍍)付近であることは分かるが・・・。
進路がはっきりせず、戸惑っていると、登山道を下の方から登ってきた女性が、ガスの中のとがった山(=上の写真)をみて、「アッ、人が登ってる。あれが富士ノ折立なんだろうな」と独り言。
やっと自分のいる位置を確認できて、「富士ノ折立」のピークを踏むのはやめて、また歩き始めた次第。
午前9時、「大走り分岐」と呼ばれている標高2860㍍地点を通過。ここから左手に下るルートが「大走り」。雷などの悪天候や体調不良になった場合は、エスケープルートとして使うつもりでしたが、体調に問題はなく、縦走を続けました。
午前9時20分、真砂岳(標高2861㍍)の山頂。
午前10時15分、別山(べっさん)の南峰に到着。祠(ほこら)があり、「別山」と書かれています。
南峰から徒歩10分先の別山北峰に向かいます。
午前10時25分、別山北峰。標高2880㍍。
晴れていれば、真正面に「剱岳」、南には「薬師岳」、北東方向には「白馬岳」「五竜岳」「鹿島槍ヶ岳」「爺ヶ岳」といった、かつて登った後立山連峰の山並みが見えるはずなのに・・・。残念でした。
30分以上、ガスがとれることを期待して待ちましたが、結局、剱岳の頭は見えませんでした。
午前11時30分、剱御前小舎に到着。
ランチタイム。カレーライスを頼んで900円支払ったら、30秒後に出てきました。速い!
「水」ではなく味噌汁」が付いていました。
午後1時をすぎて雷鳥沢キャンプ場を通過。
午後1時30分、山小屋「雷鳥沢ヒュッテ」に着いて、チェックインしました。
【次回に続きます】