はてなブログのお題「地元では当たり前のものなのに、実は全国区ではなかったものってありますか?」
「全国区ではなかった【もの】」ではなく、「全国区ではなかった【こと】」を思い出しましたので、紹介させていただきます。
それは、「教員は全国的にみても偉いんだ」という勘違いです。全国の先生方には無礼な発言ですが、ゴメンナサイ。悪意はありませんので。
実は私、へき地の生まれで、地元の無名の県立高校を卒業するまで世間知らずでした。周りは農業か漁業を営んでいる家ばかり。(失礼な言い方でゴメンナサイ)。オヤジは教員で、退職間際は小学校長でした。
「先生の子」は、ひと目置かれる立場にありました。いじめられることはない。先生の子は親のあとを継いで「先生になる」のが当たり前、という風土。大学を出たら田舎に戻って先生になるもんだ、と土地の人はほとんどが思っていたんですね。それで私も、半世紀も前ですが、高校の教員にでもなろうか、と疑問も抱かずに思ったのです。
でも、周りはとても勉強できる雰囲気ではありませんでした。勉強をすると友達から冷やかされるんです。しかし、勉強しないといい大学に入れません。
田舎には学習塾がありません。で、バスを乗り継いで2時間かけて街の大きな本屋さんに行き、数学の参考書「チャート式数学ⅡB」や「解法のテクニック数学Ⅰ」(矢野健太郎著)なんかを購入。Z会の通信添削も受けて、なんとか大学に滑り込みました。
ところが、です。人に根気よく教えるということがもともと嫌いな人間ですので、「先生」に向かないことを入学して間もなく自覚。教職の単位を取るのも途中でやめました。
それに加えて、大都会で生まれ育った友人たちに「オレのオヤジは教員だったんだよ」と話しても、「それで?」と冷めた反応でした。大都会では、「教員」という職業はエリートが就く職業の中で上位ではないんですね。「井の中の蛙(かわず)、大海を知らず」でした。
「教員」は立派で素晴らしい職業の1つです。社会的な貢献度は高い。ただ、社会的地位が上位か、というと、無礼なもの言いですが忙しい割にはどうかな・・・という印象ですが、どうでしょう。