(2017年7月15日、車内から撮影)
定年で退職してしばらくした時、ウチの奥さんが、私にこう言いました。
「なあちょっと。或る列車に乗ってみない? 古い車両を改造して観光に使ってるんよ。頑張っている人たちを応援しなきゃ」
或る列車などという奇妙な名前は初耳でした。聞けば、料金が並はずれて高い!
とはいえ、奥さんには結婚する時に、中学校の数学の先生を辞めてもらったという弱みがある。私が転勤族のために、です。その後も家事・育児一切を押し付けてきた。で、冷たくできず、身分不相応なゴージャスな九州旅行に出かけました。
2017年7月14日から16日までのことです。
目次
以下、(下)に掲載
・特急「はやとの風」
・特急「いさぶろう・しんぺい」
・特急「かわせみ やませみ」
「或る列車」って?
ドアの前に赤じゅうたんが敷かれたJR大分駅に停車中の「或る列車」
(2017年7月15日朝)
「或る列車」は、JR九州が運行している観光列車です。2両編成で、乗客の定員はわずか38人。
車内で軽食とスイーツのコース料理を楽しみながら2時間半の旅を楽しめます。
2015年8月から「或る列車」の運行を始めています。
運転区間や運行日は、台風など災害発生・復旧状況や旅行者の動向などを踏まえて変わります。
私が旅行した2017年夏は、大分コース(大分~日田)がセットされていました。
現在は5月初めまで「ハウステンボス~博多」間が1日1往復、運行中のようです。
車体には、「SWEET TRAIN」とも書かれています。
車両は、古いものを改造して使っています。
以前、四国を走っていて廃車になったディーゼル車をJR四国から譲り受け、きらびやかな車両に改造したそうです。
「或る列車」の外装や車内はどうなの?
JR大分駅です。7月15日午前9時46分に発車します。
乗客定員は、2両で36人です。が、この年、10日ほど前に大分・福岡地方を襲った集中豪雨で災害が発生し、予約者の半数がキャンセルしました。
乗車券を入れるケース(左)。右は裏。しゃれています。
車体は凝ったデザインで、金色に輝く外観が目を引きます。
車体の下半分は、金色と黒色の唐草模様がデザインされています。
2両編成のうちの1号車は、テーブル席。テーブルの上にはランチボックスが置かれていました。
とても豪華な雰囲気です。
こちらは2号車。個室になっていました。
2号車は、通路の両側が個室です。壁や天井、床に木材が使われていて、ぬくもりが感じられました。
通路には、ステンドグラスと格子の壁・・・。
壁の装飾(写真右側)が、通路反対側の壁に映し出されていました。
料理を提供してくれる厨房です。
ココ、トイレです。お洒落なデザインです。
天井です。ここも凝ってますね。
座席の横の窓。いい感じでした。
食事は?
さて、食事です。 「或る列車」はスイーツを楽しむ列車です。
テーブルの上に置かれていたメニュー表です。
木のランチボックスに、3種類の料理。それにスープ入りカップ。
九州産の食材を使った料理だそうです。
軽食の後は、カクテルグラスやガラス皿、陶器の皿に盛られたスイーツ4品を楽しみました。
午前11時すぎ、「或る列車」は「豊後森」という駅に停車しました。あとで調べると、この豊後森という駅は昔、蒸気機関車を点検する場所で、格納庫もありました。
「1日駅長」のタスキをかけたお子さん2人の歓迎を受けました。
上の写真を見ると、「或る列車」は「ワンマン」なんですね。気付きませんでした。
午後0時7分、終点の「日田(ひた)」駅に着きました。
豪華列車で客がわずか10数人のゆったりした旅。ウチの奥さんはスイーツのコースに十分満足したようです。
JR日田駅前。
メモ:旅行日程
■2017年7月14日
午前 羽田空港発
大分空港着
夜 別府温泉泊
■2017年7月15日
午前 JR大分発 「或る列車」
昼 JR日田着
JRうきは駅前下車
JRうきは発。久留米で新幹線に乗り換え、熊本経由で鹿児島中央下車。
夜 鹿児島市内泊
■20170年7月16日
昼 吉松着
JR吉松発 特急「しんぺい」
人吉着
JR人吉発 特急「かわせみ やませみ」
熊本着
夜 熊本空港発 ANA
羽田空港着