北穂高岳で味わう至福のひと時

山登りの記録、観光ではふつう旅行しない外国の風景、戦争の遺跡、登山での体調不良の原因など備忘録として書いています。

コロナ禍~ステイホームで認知症にご注意、筋力の低下にも

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 ネモフィラという草花。清楚な雰囲気を漂わせる青色の群れが人目をひきつけます。

              (2021年4月28日、東京・日比谷公園で撮影)

 

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目次

 

 

 

知事たちの“号令”

 緊急事態宣言が東京都などに出された4月25日前後から、大臣や知事が連日、叫んでいます。

 

「ステイホーム(Stay home)」と横文字で叫ぶ小池東京都知事

 「都民の皆様方には、この宣言の期間中、徹底したステイホームをお願いしたいと存じます。」「ステイホー、徹底してお家にいてください。もちろん、ゴールデンウイークの旅行、帰省、こちらは中止または延期でお願いをいたします。観光地や行楽地への外出もナシでお願いいたします。また、遠くのご家族、お孫さんとは、電話やオンラインでお話しいただければと思います。」(4月23日記者会見)

 

 

「東京に来ないで」とも言う小池都知事

 「都外にお住いの方にもお願いしたいことは、今は通勤も含めて、エッセンシャルワーカーなど、どうしても出勤が必要な方以外は、可能な限り、東京にはお越しにならないでいただきたい。」(同じ日)

 

 

 

「神奈川に来ないで」と 東京の隣の黒岩神奈川県知事

 「ゴールデンウイークは、今年も我慢のウイークです。県外にお住いの皆さん、今は神奈川に遊びに来ないでください。県民の皆さん、今は神奈川の外に遊びに行かないでください。」(4月27日記者会見)

 

 

「ステイホームを」と 西村経済再生担当大臣

 「去年の春の宣言の時以上に、徹底したステイホームお願いしたい。」(4月25日記者会見)

 

 

 

 

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 緊急事態宣言下の東京・大田区 (4月25日撮影)

 

 

 

 知事や大臣が「お願い」している「ステイホーム」は、国民に保障されている行動の自由の規制です。が、テレビの情報番組はは偉い人の叫びを垂れ流すだけ。

 「しょうがない、巣ごもりすっか」と素直に応じる方が99%ですが、何か問題はないだろうか、と思っていたら・・・。

 

 

 「ステイホーム」に健康面で警鐘を鳴らす声がありました。

 小さな声かもしれませんが、傾聴に値する指摘ですので、チェックしました。

 

 

 

 

「巣ごもり」していると生じる深刻なこと

 

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 日比谷公園(4月28日撮影)

 

 

精神科医和田秀樹さん、「高齢者は筋肉が衰えるよ」

 精神科医で、高齢者関係の著書も多い和田秀樹医師の指摘です。著書「老後は要領」や「PRESIDENT ONLINE」などで、コロナ禍で続く自粛生活についてこう書いています。

 

 「私は高齢者専門の精神科医として認知症や老人性うつ病などの患者の診察をしているが、最近、本人ではなく家族が来院し、薬だけ取りに来るというパターンが目立つ。その際、患者の様子を家族に聞いている。大半の家族は『ほとんど外に出なくなった』『そのせいでかなり足腰が弱っている』などと答える。歩けなくなってしまったという人もいた。こうした機能低下は『廃用症候群』といわれる。コロナ禍の自粛生活が続くと、歩く量が大幅に減り、高齢者の筋力低下がかなりの確率で起こる。また、お腹がすかないので栄養状態も悪くなる。高齢者の運動機能と認知機能の低下がいま確実に進行している、と私は見ている。」

 

 「そもそも私は『とにかく、家にいろ』という、政府の処方箋には大いに疑問を抱いてきました。当時(注:2020年4月)の専門家会議のメンバーは感染症の専門家ばかりで、高齢者の専門医や精神科医は入っていませんでした。このため専門家会議から出てくる方針は『感染症にならなければいい』という単眼思考からの方策ばかりで、高齢者の健康をトータルに考えようとする姿勢は全く感じられなかったのです。組織替えがあった今も、その姿勢はさほど変わったように思えないのです。

 

 

 

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 日比谷公園(4月28日撮影)

 

 

 

開業医・長尾和宏さん、「歩くことが大事だよ」

 

 兵庫県尼崎市にある長尾クリニックの院長で、著書が多く、コロナとも向き合っている長尾和弘医師は、家に閉じこもるのではなく、歩くことが大切だと説いています。

 

 長尾医師は著書で、「ステイホーム」についてこう言っています。

 

 「日本人はとてもまじめなので、偉い人に『ステイホーム』と言われれば、多くの国民はその命令に従順です。それは日本人の美徳でもありますが、その美徳がアダとなることもあります。家にこもってじっとしていると、筋肉は収縮し、関節も固まり、転倒や骨折を起こしやすくなります。」

 

 そしてこういいます。

 

 「私のクリニックの患者さんで、新型コロナが原因で亡くなった方はいませんが、ステイホーム症候群で亡なった方は数人います。ある方は、ステイホームを守って家から出ない、歩かない生活を続けているうちに、転んで骨折して入院して、入院先の病院でお亡くなりになりました。だから、コロナ禍で掲げるべきスローガンは、『ステイホーム』ではなかったのです。『ステイホームタウン』というべきでした。ステイホームタウンをスローガンに、『あんまり遠くには行かないでね、でも歩こうね』と伝えれば、歩かずに病気になることは防げたのです。

 

 長尾医師はこうも言います。

 

 「新型コロナのような新たな感染症は、今後も確実に出てきます。その時、頼りになるのは自分自身の免疫力、もっと言えば、自然免疫の力です歩くことは自然免疫を鍛える一番の方法です、歩くことが大事という考えは世界的な潮流です。」

 

 

 

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 日比谷公園(4月28日撮影)

 

 

 

筑波大、「60歳以上の3割の認知機能が低下した」

 

 大学の研究グループも声を上げています。

 

 筑波大学大学院の久野譜也教授(健康政策)のグループは、新型コロナウイルスの感染拡大のため、「不要不急の外出自粛」が高齢者の健康にどんな影響を及ぼしているのか、大掛かりな調査をしました。

 

 NHKホームページのNEWS WEBによりますと、

 千葉県白子町など全国6つの地方自治体の協力を得て、40歳以上を対象に郵送によるアンケート調査を実施。「コロナ前」の2020年1月までと、2020年11月時点の状態について尋ね、約8000人から回答を得ました。

 

 それによりますと、2020年11月の時点で、

外出するのは週1回以下」だという人が、

70代で22%80代で28%90代で47%

でした。

 

 

 そして、60代以上で、

「同じことを何度も聞いたり、物忘れが気になるようなった」

という人が、27%

「生きがいや生活意欲がなくなった」

という人が、50%

にのぼっていることも分かりました。

 60歳以上の30%近くの方が、認知機能の衰えを感じている、という結果です。

 

 久野教授はNHKの取材に対し、次のように話しています。

 

「外出の機会が減ることによる運動不足は、自宅で体を動かすことなどで、ある程度は補えるが、それだけでは認知機能が低下してしまう人と会って話をし、笑い声が出るような時間が重要で、そういう機会をどうやってつくっていくのかが課題。コロナ感染に対する怖さなどで家の外に出なくなっている人は特に高齢者に多いが、逆に外出しないことによる心身への影響は、まだほとんど知られておらず、対策も進んでいない。正しく予防することは必要だが、家の中にずっといることで『健康二次被害』ともいう深刻な事態が生じることも知ってもらい、予防に取り組む必要がある。」

 

  ◇    ◇    ◇    ◇

 

 「コロナ」での死者は、国内で2021年4月末時点で1万人を超えました。死者の3人に2人が80歳以上です。

 高齢者が外出に神経質になるのは分かります。が、歩くこと、ひととの距離をとりながらも人と話すことが大事なんですね。