大勢の登山者。神奈川県の丹沢・塔ノ岳の山頂で、雪をいただいた富士山を眺めながら食事。(2022年2月11日昼、撮影)
雪にはあまり縁のない東京や神奈川に、久しぶりに雪が降りました。2月10日のことです。
「よし!あしたは雪化粧した大倉尾根を歩いて塔ノ岳に登ろう。コロナ禍のさなかだから、わざわざ寒い雪山に行くなんて変わり者はそんなにおらんだろう。」
そう思って2月11日の祝日、気合を入れて午前4時に起き、電車を乗り継いで山に向かった次第。
ところが・・・。
登山口行きのバスが出る小田急・渋沢駅前のバス乗り場は、7時だというのに長蛇の列。コロナ太りしたみなさん、考えることは同じらしい。
塔ノ岳に登る大倉尾根の登山口のバス停。人がうごめいている。
雪が出てきたのは、山小屋「観音茶屋」(標高350㍍)あたりから。
見晴茶屋(標高610㍍)。
見晴茶屋の前のクイの上に、小ぶりの雪だるま。
この日の登山者は、20代から30代の女性の単独行が目立ちました。大倉尾根ルートは登山者が多いから、女性一人でも安心です。普段通り、男性の単独の人や男女2人連れは多いです。200人以上がこの日は登ったと思いますが、高齢の女性は見ませんでした。
堀山の家(標高950㍍)。ここでチェーンスパイクや軽アイゼンをつける人を多くみました。
青空が木立のすき間から見えました。ずーっと灰色の水蒸気の中を歩いてきましたから、さわやかなブルーをみて思わずにんまりした次第。
こんな斜面を登っていきます。
富士山のビューポイントの1つ、花立(はなたて)という長い階段の登り口からみた景色。
なが~い階段を上りきると、そこに建つのが花立山荘(標高1300㍍)。
花立(標高1370㍍)。強風が吹き抜けるところです。
花立からみた富士山。
花立で見た、雪の上にできた風紋。
山頂まで、あとちょっと。
塔ノ岳山頂(標高1491㍍)。気温2度。無風。
塔ノ岳から見た蛭ケ岳(左端)。
眼下には雲海が広がっていました。上空に寒気が入っているため、あちこちで上昇気流が起きていました。
塔ノ岳山頂の積雪は、だいたい20㌢から30㌢ほどでしたが、吹きだまりでは上の写真のように膝上までズボッと沈みました。
山頂の山小屋「尊仏山荘」から、スマホを見ながら外に出てきた歩荷(ぼっか)のおじさん。
大倉尾根で名の知られた「丹沢のチャンプ」こと畠山良巳さんです。68歳のはずです。
目と目が合って「チワーッ。きょうで何回目?」と声を掛けますと、「7170回。丹沢山に行ってきました」という返事。丹沢山はもっと奥にある山で、そこの山小屋に飲食物を背負って届けてきた帰りでした。
雪が降っても降らなくても一年中、短パンに長靴というスタイル。元気ですわ。