北穂高岳で味わう至福のひと時

穂高連峰や丹沢の20年以上の山歩きで感じたこと、考えたことを備忘録も兼ねて書いています。

山に想う~2019秋の涸沢~②最新・紅葉情報

 

 涸沢の紅葉を見ずして穂高を語ることなかれ

 

 この名言は、山小屋「涸沢ヒュッテ」のオーナーの作だと思われますが、実際、涸沢カールの紅葉は素晴らしいです。

 涸沢ヒュッテのテラスから見て、左から奥穂高岳涸沢岳北穂高岳と連なる3000mの岩峰の斜面は、秋の深まりとともに色づくダケカンバの黄色の葉と、ナナカマドの赤い実と赤い葉が、みる者の心をひきつけます。

 

 9月27日早朝、上高地を出発して、昼に涸沢のテント場に着きました。

 しかし、ことしは残暑が厳しく気温の高い日が続いているために、心を打つような素晴らしい紅葉にはお目にかかれませんでした。

 

f:id:alps6717:20190930124318j:plain

まだ葉が緑色のナナカマド。実は赤い。向こうにみえるのは常念山脈。 

              (9月27日午後2時、涸沢ヒュッテの前から撮影)

 

f:id:alps6717:20190930124720j:plain

広い涸沢カールの中で、唯一、真っ赤に葉が色づいていたナナカマドの木。

バックは前穂高岳。 (9月27日午後2時45分撮影)

 

f:id:alps6717:20190930123603j:plain

雲が低く垂れ込める涸沢カール。   (9月28日午前6時45分撮影)

 

f:id:alps6717:20190930123916j:plain

雲の切れ間から薄日がさした涸沢カール。紅葉のピークはもうちょっと先ですね。

                      (9月28日午前6時50分撮影)

 

f:id:alps6717:20190930125113j:plain

涸沢小屋の少し上でパチリ。まだまだ緑の部分が残ります。 (9月28日正午撮影)

 

f:id:alps6717:20190930125419j:plain

小雨のあとのナナカマド。丸い水滴がいい感じ。 (同上)

 

f:id:alps6717:20190930130042j:plain

涸沢ヒュッテ裏のパノラマ新道のナナカマド。(9月28日午後撮影)

 

f:id:alps6717:20190930130323j:plain

先日通過した台風のせいでしょうか、傷んだナナカマドもあります。 (同上)

 

f:id:alps6717:20190930130539j:plain

赤くなり始めたナナカマドの実 (同上)

 

f:id:alps6717:20190930130753j:plain

涸沢テント場近くのナナカマド。あとチョット……。 (9月28日午後3時撮影)

 

紅葉のメカニズム

 

 どうして木々は紅葉するのだろうか。

 研究者の説明によると、紅葉が始まるのは、①日照時間が短くなって日差しが弱くなること②気温が低くなることーーこの2つの条件が必要なようです。

 そして、色の変化は色素によるとのことです。

 

 葉は、春から夏にかけて「緑」に見えますが、これは葉の中の「クロロフィル葉緑素)」という物質(色素)が、太陽の光の3原色(赤、緑、青)の中で赤と青を吸収し、「緑」色だけを反射するために、人間の目には「緑色」に見えるわけです

 このクロロフィルが太陽の光を浴びて「空気中の二酸化炭素と水」から、栄養素である「糖質と酸素」をつくる"光合成”をします。

 

 ところが日照時間が短くなると、クロロフィルの働きが弱くなる一方で、葉の中の「カロチン」という物質が強くなってきます。カロチンは青い光は吸収するものの、赤と緑を反射するため、赤と緑が混じって「黄色」に見えます

 

 また、日照時間が短くなって、光合成でできた糖質が枝や幹に移動できなくなると、葉の糖質が過剰になって「アントシアニン」という物質(色素)が生まれます。これが赤い光を反射するために葉が「赤色」に見えます

 

 やがて、木は生き続けるために葉を落とします。これは葉からの水分の蒸発を止めるためだ考えられます。

 

美しく紅葉する条件

 気象条件によって、紅葉の美しさは変わります。美しくなるには、

①晴れの日が続き、太陽の光がタップリ葉に当たること

②昼と夜の寒暖の差が大きく、夜には急に冷え込むこと

③葉が枯れない程度に適度の湿気があることーーです。

 

見ごろ

 涸沢カールは10月上旬ごろ、もっと下のほうは10日前後と思いますが、どうでしょう。

 

 気象予報会社「ウェザーニューズ」の予想(第1次)では、全国各地の紅葉の見ごろは、

東京・高尾山=11月19日ごろから

愛知・香嵐渓=11月20日ごろから

京都・嵐山=11月24日ごろから

 

だそうです。