北穂高岳で味わう至福のひと時

コンパクトデジカメ写真を使って趣味の登山のこと、海外旅行のこと、わが歩みなどを地味に備忘録として書いております。

疲れにくい歩き方~②猫のように歩く~

 

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猫のように???

  「岩稜地帯の下りは猫のように歩いてくださいね」。

 山歩きを始めてしばらくすると、北アルプスの岩稜地帯を歩いてみたくなりました。そこで入ったのが、神奈川県内の登山学校。指導をしてくれた大学山岳部OBの先生から、口癖のようにいわれたのがその言葉。

 

 猫のようにって……?

 

 猫はネズミや蛇を襲う時、「抜き足」「差し足」「忍び足」というふうに歩くようです。そして、いざ襲いかかる時は、後ろ足を“抜く”感覚でサッと脚を持ち上げる。

 一方、前に出す足は、そのままドサッと地面に置くのではなく、“差す”ようにつま先からソッと置く感じ。

 もし着地した瞬間に獲物から逆襲があれば、反射的に脚を引き抜くことができるぐらい、重心を体の軸に残した状態で歩く生き物のようです。

 

 “猫のように”というのは、下りでドスンドスンと騒々しく靴音を立てて歩くのではなく、脚をゆっくり下ろして静かに歩け、というわけです。

 そうしないと岩を靴で蹴落としたり、自分自身も膝を痛めることになるからです。

 

 20年以上も昔の話になりますが、登山学校の生徒数人で、谷川岳山頂でビバーク訓練を一晩した翌日、天神尾根の岩場を下っていた時のことです。

 すれ違った中年女性2人が「あら、猫のような歩き方。忍者の集団みたいね」「ほんとね」と話していました。これを集団の最後部で耳にした先生は、あとで私たちに「あのように言われてボクはうれしい。みなさんに教え甲斐がありました」と喜んでいたことを覚えています。

 

 忍者のような登山者――。かくありたいものです。