北穂高岳で味わう至福のひと時

北アルプス・穂高連峰に登り、丹沢を歩いて20年余。見たこと、気になって調べたこと、政治・社会問題への感想を備忘録として書いています。

ニュース深掘り~「マスク」で新型ウイルス感染を「予防」できるか?

 新型のコロナウイルスに感染し、肺炎になって亡くなる人が世界中で増えています。発生源の中国では、テレビの映像をみると全員がマスクをしています。

 

 東京でも、マスクが薬局やドラッグストアの棚から消えてから何日も経ちます。次の入荷がいつになるのか店員さんに聞いても 「分かりません」という返事です。

 

 安倍総理が2020年3月5日、首相官邸で開いた新型コロナウイルス感染症対策本部の会議の席で、「マスク不足の解消のため、国内メーカーに増産を要請します」と発言するような、異様な事態になっています。

 

  市販の不織布の使い捨て「マスク」に、ウイルスの感染を防ぐ効果はあるのでしょうか? 

 気になるところです。

 

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不審者???

 

コロナウイルス

 ふだん、“風邪(かぜ)“と言っているのは、医療の分野では「かぜ症候群」を言い、鼻の穴からノドまで空気が通る気道で炎症が起こり、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、せき、発熱などの症状が起こります。

 

 原因はほとんどがウイルスで、コロナウイルスはその一種。これまで人に感染するコロナウイルスは6種類見つかっているそうで、今回発生しているのは7種類目の「新型」というわけです。

 

 この新型ウイルスは、コウモリにもともと宿っていたらしいのですが、コウモリから直接ヒトに感染したのか、それともその間に別の宿主がいるのか不明だそうです。

(日本ウイルス学会HP)

 

 

マスク――政府の専門家会議の見解は?

 さて、マスクについてです。

 

 感染の拡大に伴って、政府は「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」を立ち上げ、事務局を内閣官房に置きました。

 メンバーは、国立感染症研究所所長を座長に、大学教授、医師ら12人。「医学的な見地から助言等」を政府に行うことが使命。

 

その専門家会議は

▼2月24日、新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解

▼3月2日、新型コロナウイルス感染症対策の見解

――という2つの「見解」を公表して、現状をどのように分析し、どのような考えを持っているか明らかにしました。

 

 

そのポイントを引用します。

 

●このウイルスの特徴として、現在、感染を拡大させるリスクが高いのは対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が、会話などで一定時間以続き、多くの人々との間で交わされる環境だと考えられます。

 我々が最も懸念していることは、こうした環境での感染を通じ、一人の人から多数の人に感染するような事態が、様々な場所で続けて起きることです。(2月24日)

●これまでに判明している感染経路は、せきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)感染と接触感染が主体です。空気感染は起きていないと考えています。ただし、例外的に、至近距離で、あい対することにより、せきやくしゃみなどがなくても、感染する可能性が否定できません。

 無症状や軽症の人であっても、他の人に感染を広げる例があるなど、感染力と重症度は必ずしも相関していません。(2月24日)

●国内で感染が確認された方のうち、重症・軽症にかかわらず、約80%の方は、他の人に感染させていません

 一方で、一定条件を満たす場所において、一人の感染者が複数人に感染させた事例が報告されています。具体的には、ライブハウス、スポーツジム、屋形船、ビュッフェスタイルの会食、雀荘、スキーのゲストハウス、密閉された仮設テントなどです。このことから、屋内の閉鎖的な空間で、人と人とが至近距離で、一定時間以上交わることによって、患者集団(クラスター)が発生する可能性が示唆されます。

(3月2日)

 

 

まとめますと、

換気が悪い狭い場所や、人が密集して長い時間を過ごす場所では、一人でも感染者がいれば自分も感染するから、そういうところには行かないこと。会話も近い距離で一定時間続けるのも危ういですよ、ということ。

「マスク」の効能には触れていません。

 

 

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【マスク】についての厚生労働省の見解

厚生労働省のHPに、

新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」

というサイトがあります。

 

こんな記載がありました。

 

【問 20 マスクをした方がよいのはどのような時ですか?

(答え)

マスクは、せきやくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルスなど病原体の飛散を防ぐうえで高い効果を持ちます。せきやくしゃみなどの症状のある人は積極的にマスクを着用しましょう。

ご自身の予防用にマスクを着用することは、込み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では、一つの感染予防策と考えられます。

 

問 5  空気感染は起きているのでしょうか?】

(答え)

国内の感染状況を見ても、空気感染は起きていないと考えられるものの、

閉鎖空間において近距離で多くの人と会話するなどの一定の環境下であれば、せきやくしゃみなどがなくても感染を拡大させるリスクがあります。

 

 

 どうも、こうした記述を見ると、「マスク」はウイルス感染からわが身を守るための最も重要な道具とは言えませんね。

 

   ◇     ◇     ◇

 

少し古いですが、「マスク」の効能についてこんな資料があります。

 

2008年9月22日に開かれた厚生労働省の第9回新型インフルエンザ専門家会議で、

新型インフルエンザ流行時の日常生活におけるマスク使用の考え方

について議論し、専門家会議としての考え方をまとめたものです。

 

以下、ポイントの要約です。

 

【マスクの効能と限界】

▼マスクは、フィルターの部分において、ほこりや飛沫などの粒子が捕捉されることが期待される。インフルエンザウイルスなどの

▼ウイルス自体は、0.1ミクロン程度の大きさであるが、非常に微細で軽いためにウイルス単独では外に飛ぶことができない。通常、ウイルスが外に出る際には唾液などの飛沫と呼ばれる液体とともに飛散する。飛沫の大きさは5ミクロン程度である。飛沫を捕捉することがマスクのフィルターの瀬尾能として求められ、それは材質などによって決まる。しかしながら、

▼吸い込む空気のすべてがマスクのフィルターを通して吸い込まれるわけではなく、通常は顔とマスクの間から、フィルターを通過していない空気が多く流入する。これらの空気には飛沫などが含まれている可能性がある。空気とともにウイルスが含まれた飛沫が流入すると感染する可能性がある。

 

【健康な人の不織布製マスクの使用方法】

▼マスクを着用することにより、机、ドアノブ、スイッチなどに付着したウイルスが、手を介して口や鼻に直接触れることを防ぐことから、ある程度は接触感染を減らすことが期待される。

▼また、環境中のウイルスを含んだ飛沫は、不織布製マスクのフィルターに、ある程度は捕捉される。

▼しかしながら、感染していない健康な人が、不織布製マスクを着用することで、飛沫を完全に吸い込まないようにすることはできない。

 

▼よって、せきや発熱などの症状のある人に近寄らない(2メートル以内に近づかない)、流行時には人ごみの多い場所に行かない、手指を清潔に保つ、といった感染予防策を優先して実施することが推奨される。

 

  以上は、当時の新型インフルエンザへの予防策ですが、

これは現在の新型コロナウイルスにも適用できるのではないでしょうか。

 

   ◇     ◇     ◇

 

感染者が本来すべき、エチケットとしてのマスク着用

  マスクというものは本来、

ウイルスに感染した人が周りにウイルスをまき散らさないようにするために着用する、というのが本来の使用目的なんでしょう。

  

 

  

 新型コロナウイルス感染症の予防法

 最後に、厚生労働省HPの新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)

からの引用です。

 

【問 13  感染を予防するために注意することはありますか?】

(答え)

石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行い、できる限り混雑した場所を避けてください。また、十分睡眠をとっていただくことも重要です。また、人ごみの多い場所は避けてください。・・・

 

 

 

 

【参考】

厚生労働省のHP

首相官邸HP