北穂高岳で味わう至福のひと時

標高3000㍍の北アルプスに登っていたころの記録、国内外の旅行、反戦平和への思いなどを備忘録として載せています。

星空と温泉と信州牛の朴葉味噌焼きを楽しむ旅行記

 信州牛の朴葉味噌(ほおばみそ)焼き。

 

 観光列車「ろくもん」の食堂車で軽井沢駅から長野駅まで旅をした2023年11月19日(日)は、「栗」の小布施に近い高山村の温泉宿に泊まりました。

 

 

 『旅館わらび野』という一軒宿です。信州牛の朴葉味噌(ほおばみそ)焼きという珍しい料理や、イワナの骨酒を楽しませてもらいました。

 

 

もくじ

 

 

 

「星空観賞」のために「高山村」に宿泊

 「高山村」という知名度の高くない場所に泊ったのは星空を眺めるためで、長野駅から比較的近かったからです。

 星空スポットは、長野県では宣伝が上手な阿智村が知られていますが、空が開けて市街地の光が入ってこない適地はいっぱいあります。

 

 「旅館わらび野」にチェックイン後、宿の裏の農道で深夜の午後11時と午前1時過ぎの2回、肉眼で星空を仰ぎました。

 

 東京の空と違ってオリオン座がくっきり見え、その後を明るいシリウスが追いかけるように上がってきました。

 

 

「旅館わらび野」の魅力

 標高735メートルにたたずむ「旅館わらび野」は、客室がわずか10室の宿。2年前にも泊まりました。

 

 経営しているのは、東京に本社を置く観光事業コンサルティング会社。2016年ごろ、前の経営者から買い取ったとみられます。

 

 この宿の最大の魅力は、3つあるお風呂を「貸切」で利用できるということ。それに食事は個室又は衝立で仕切るため、他の宿泊者と顔を合わせなくて済むこと。

 「コロナ対策」の延長ですが、それが魅力。信州の山奥の「隠れ家」といったところですね。

 

 

おいしかった「信州牛の朴葉味噌焼き」

 さて、夕食のお話から始めます。

 これは別料金で特注した「イワナの骨酒」です。

 日本酒が好きなもんですから、ついつい注文しちゃって。2合です。でも足りなかった。

 

これは、

先附 くるみ豆腐

 

前菜 鴨肉のスライス

   レーズンチーズ

   くらかけ豆

   

刺身 信州サーモン

   信濃雪鱒(しなのゆきます)

湯葉

 

煮物 信州野菜と湯葉の炊き合わせ

 

台の物 合鴨のつみれ

    信州産のキノコ

    大根おろし

 

揚げ物 地元野菜の天ぷら

 

五穀で炊き上げたご飯

季節の漬物

吸い物

※五穀は、黒米、緑豆、精麦、そばの実、きび

 

 

 これが朴葉味噌焼きです。特別に注文しましたが、とってもおいしかった!

 

 岐阜県飛騨地方の郷土料理だそうです。

 落葉した茶色の朴(ほお)の葉の上に味噌を乗せ、焼きながら食べる料理。

 もともと山仕事をなりわいとする杣人(そまびと)たちが、山で朴葉を皿代わりにして「焼き味噌」をしたのが始まりといわれます。

 いまでは朴葉の上に乗せるのは味噌だけでなく、牛肉やキノコやネギなどを一緒に食べるメニューも登場しているとのことです。

 

 私がペロリと牛肉などをたいらげたところで、御年86歳(たぶん)で、この道20数年の女将がニコニコして近付いてきたので「この朴葉も食べていいんですかねえ」と、水を向けてみました。

 

 すると女将は「いえいえ。味噌の方はおいしく食べることができますよ。ご飯の上に味噌を乗せて食べるとおいしいですよ」というアドバイス

 もう、おなかいっぱいでしたが、ご飯のお替りをしないといけない雰囲気になって、「じゃあもう少し」と茶碗を差し出してしまいました。女将は笑顔でした。

 

こちらは、

デザート 特性プリン

     わらび餅

     季節のフルーツ

 

 

 

朝食

 朝食は、お品書きがありませんでした。

 

 

 

お風呂は3つも!

 上の図は、部屋の配置図です。

 木造2階建てで、2階部分が「玄関」と「フロント」です。

 階段やエレベーターで下りた1階に、お風呂と客室があります。

 

 お風呂は3つ。そのうち「岩のお風呂」と「木のお風呂」の2つは館内にあり、庭先に「露天風呂」があります。

 

 お風呂は、源泉から引いてきたお湯を循環させ、髪の毛やごみを取り除いたり消毒したり、している温泉です。新しいお湯も少しずつ加えているようです。

 

 

 

「貸切」で入浴できるのが魅力

 好評なのは、3つのお風呂は予約制ではなく空いていれば「貸切」で利用できることです。他人に気を遣うこともなく、とても落ち着いて入浴できます。 

 お風呂の扉の前に利用状況を示すプレートが置いてあって、「貸切」で使う場合はプレートを「貸切利用中」にします。そして横に掲げてあるホワイトボードに、終了予定時刻を書いておきます。

 

 お風呂から上がった場合には、プレートを「利用できます」に戻します。

 

 1回あたりの利用時間は50分程度が目安。空いていれば何回でも利用できるんですね。

 利用時間は午後3時から午後11時までと、朝6時から午前10時までです。

 

 

庭先の露天風呂

 上の写真の左の建物が露天風呂。露天風呂は庭先に造られています。2017年秋に建物が新築されたようです。天気がよければ浴槽の中から善光寺平や北アルプスの山並みが見えます。

 

 湯船から見た夕焼けです。11月19日午後5時20分撮影。

 

 3つのお風呂のうち、いちばん温度が高いのがこの露天風呂。理由は、お湯を循環させるポンプ室に一番近いため。お湯は循環していくうちに徐々にパイプが冷えるため、館内にある「岩の風呂」はぬるめでした。

 

 露天風呂はとても快適でしたが、11月半ばから3月中旬まで毎年「営業停止」。

 雪が降る冬は燃料費がかさむ一方、客も少ないためだと推察します。

 

 

岩の風呂

 窓がなくて薄暗く、洞窟のよう。

 

 お湯はぬるめでした。

 

 

木の風呂

 写真の手前が、木のぬくもりのある風呂です。

 

 「木の風呂」の向こうには、小さな露天風呂がありました。

 その露天風呂に行くには、木の風呂の浴槽を通り抜け、ガラス扉を開ける必要があります。

 露天風呂は塀で囲まれてはいるものの、見上げると、1つ上の階の部屋から丸見えの位置ですので、いい感じはしませんでした。

 

 

「温泉」は村の温泉と共用

 「旅館わらび野」の源泉、隣の村営日帰り共同浴場「蕨温泉ふれあいの湯」と共同で使っています。

 源泉は「高山村」が管理しています

 村営の共同浴場は1988年(昭和63年)から運用されている村民の憩いの場。役場の資料では、いまも1日300人、年間10万人近くが利用しています。

 

 

「温泉分析書」と「保健所の検査書」に書かれていること

 旅館わらび野の脱衣所には、温泉の性質が書かれた「温泉分析書」が掲示されています。それをみると―――。

 

●(分析の)申請者:高山村村長

●源泉名:蕨(わらび)温泉

●湧出地:高山村大字奥山田字返目3032番地

●調査及び試験者:株式会社科学技術開発センター

●調査及び試験年月日:平成27年(2015年)6月9日

●泉温:源泉45.6度

●水素イオン濃度:pH値 7.7

泉質:含硫黄-ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩温泉

 

 

 保健所による温泉の調査結果も次のように掲示されています。

●禁忌症・適応症決定年月日:2005年8月15日

●決定者:長野県長野保健所長

≪浴用上必要なお知らせ≫

●加水の理由:加水はしていません

●加温の理由:循環ろ過装置に温泉を通す際、温度低下を防ぐため加温している。

●循環の理由:湯量が少ないため、温泉資源を保護するとともに、浴槽内の衛生管理のため、循環ろ過装置を使用している。

●入浴剤の名称又は消毒方法及びその理由:循環ろ過装置に温泉を通す際、衛生管理のために塩素系薬剤を使用している。

 

 

課題

 この温泉地の課題は「交通の便が悪い」ということでしょうか。

 

 長野駅から須坂駅までは電車で30分。ここまではいいのですが、須坂から先が問題。

 須坂からはバスに乗って、バス停「蕨温泉」で降りるわけですが、バス(=長電バス)は途中の「YOU游ランド」までしか行かないのです。

 その先のバス停「蕨温泉」へは、高山村が運営する村内循環バス(10人乗りのワゴン車)に乗り換えて行くのです。

 これでは客を大勢呼び込むのは難しいですね。

 温泉よし、食事よし、環境よし、という「信州の隠れ家」ですが、もったいないです。

 

 

www.shifukunohitotoki.net

 

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